◇立川市の仙骨矯正の専門院◇
整体やまつばき
アクセス | バス停 金比羅橋下車 徒歩3分 |
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営業時間 | 9:30~22:00 定休(月/金・午前) 祝日は営業します。 |
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S.O.Tは元々、「椎骨の軽微なズレが健康障害を引き起こしている」事象の発見から始まります。
その事象の研究を進めた結果、頭蓋骨と骨盤の構造的な根本の関係として、健康の維持と回復に欠かせないこと分かりました。
身体の土台である骨盤が不安定になると、傾きの影響を極力減らす自律的な反応を示し、筋骨格(肩、背筋、腰筋等)が上下に調整され中心線を保つ動きをします。
ただし、影響を極力減らす反応にしかすぎず、根本の解決には至っていないため、マイナスな変化として様々な症状があらわれます。
そのマイナス変化の根本となる原因が仙腸関節の捻り・歪み(lesions of the SI jioint)となります。
仙腸関節の問題を解消させ、患者の症状を改善に導くことが仙骨矯正(S.O.T)の目的です。
また、「脳脊髄液の循環の改善」に利用できるテクニックでもあります。
なお、仙腸関節のマイナスな変化は、Category 1(CAT1)、Category 2(CAT2)、Category 3(CAT3)に分類でき、それぞれに特徴があります。
Category 1 (CAT1) | SI | 仙骨がシフトしたことで、脊柱内の硬膜にトルク回転のストレスが生じる |
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症状 | 脊柱の神経を狭める、血行循環の低下、内臓機能の低下、脳脊髄液の循環 | |
Category 2 (CAT2) | SI | 仙骨と腸骨の距離が離れるか、閉じすぎる |
症状 | 筋骨格の負のスパイラス、顎関節症、首痛、偏頭痛 | |
Category 3 (CAT3) | SI | CAT2への順応に失敗した身体の成れの果て(末路) |
症状 | 骨格の過剰反応、筋肉の衰退、坐骨神経痛 |
頭蓋骨の下からでん部まで、椎骨に分類される骨が連なっています。
頭頂骨、頸椎(7個)、胸椎(12個)、腰椎(5個)、仙骨(成人:1つ)、尾骨と繋がっていき、強固な靭帯で縛り上げられたアーチ状の構造です。
神経システムのコントロールだけでなく、脊柱管となる1本のトンネルで脳脊髄液を循環させています(※)。
※脳脊髄液の循環
脳の中の空洞内でつくられた脳脊髄液は、硬膜に包まれた脊椎の隙間を仙骨まで下っていき、再び上り、脳の表面で吸収されて静脈に戻ります。
はっきりした役割は解明されていませんが、生命活動の維持に欠かせない循環です。
病気や交通事故等で循環が滞ると、頭痛、めまい、不眠、倦怠感といった症状につながることがあります。
・CAT1(Category 1)
仙腸関節(仙骨と腸骨の隙間)に“捻じり”が生じ、その影響で脊椎の硬膜にトルク回転のストレスが発生します。
硬膜は器官を内部で包み込んでいるため、とくに脊柱から枝分かれして出ている脊椎神経の部位が硬膜の捻じれにより狭まり、マイナスな影響を受けます。
CAT1のマイナス影響は、脊椎に関連する自律神経、臓器と多岐にわたり、様々なグレーゾーンの症状のトリガーとなります。
また、脊椎の脳脊髄液の循環や脳内の血流(静脈への排出)にも影響し、めまい、頭痛等の脳髄関連の不調のトリガーとなることがあります。
・CAT2(Category 2)
CAT2では、仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節が離れすぎるか、閉まり過ぎている場合、筋骨格に負のスパイラルが発生します。
CAT2の負のスパイラルは、左右どちらか側からスタートし反対側へ侵食するため、巡り巡って全身の様々な筋肉、関節部位の痛みや違和感のトリガーとなります。
なお、負のスパイラルを端的にすると、以下の1~7のプロセスとなります。
<筋骨格の負のスパイラル>
・CAT3(Category 3)
CAT3は、CAT1、CAT2の問題に、(数年、数十年と)無理に順応し続けたがために、身体のバランス調整機能のキャパシティを超えてしまった状態となります。
そのため、CAT3では、今までは抑え込んでいたCAT1とCAT2のトラブルが相乗して発生し、通常よりも重度化した症状として身体にあらわれます。
(CAT3への進行を予防することが、S.O.Tの大前提です)
仙骨矯正のプロトコルにもある通り、トリガーが複数重なったCAT3では、まずCAT1、または、CAT2のどちらか一方を解消することを優先しなければなりません。
なお、CAT3まで進行した場合の代表的な症状が、「頻発する急性腰痛(ぎっくり腰)」「重度の坐骨神経痛」となります。
(ただし、個人差があり、重度の首、肩、背中の痛みとなるケースもある)
一見すると血液の循環と関係がないと思われる仙骨ですが、上肢と下肢(上半身と下半身)をつなぐ太い血管があり、さらに左右の足に血管が枝分かれする(ジャンクション(JCT))となる重要な部位です。
仙骨の捻じれや仙腸関節の歪みによる骨盤のアンバランスさが血管への圧迫を生じさせ、上下の血液循環の停滞、左右どちらか片方の足の循環の低下といった “根本的な血液循環の問題” を引き起こします。
それらの血液循環の問題に加え、血行と関係する“リンパ管” に影響があり、リンパの循環が停滞します。
身体のむくみの有無、左右の手足の太さの差異は、仙骨矯正の経過を確認する重要なプロトコル(手順)となります。
№ | ポイント | 要点 |
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1-1 | 患者自重での矯正法 | 矯正時の故障のリスクを回避 |
再現性のある繊細な矯正が可能 | ||
1-2 | 半永久的な維持 | 仙腸関節、骨盤の半永久的な矯正の維持 |
1-3 | 矯正の回数と期間 | 「1-3」の解説を参考 |
1-4 | 矯正による好転反応 | とくに前半4回に影響あり |
仙腸関節はロックされており、通常は押しても引いても動きません。しかし、一定の負荷を加え続ければカタツムリが動くように仙腸関節が動き出すことが分かっています。
なお、仙腸関節を含めた骨盤全体は強固な靭帯で固定されていますが、妊娠・出産に代表されるように、骨と骨とが動かないわけではありません。
仙骨矯正(S.O.T)は、それらの仙腸関節と骨盤の性質を利用します。
一定時間、腸骨や大転子(寛骨)に対して、患者の自重による負荷を与え続け、仙腸関節に影響する骨の位置を動かします。
ただし、仙腸関節と骨盤の性質を無視した矯正は、患者の身体負担が増大し故障するリスクと隣り合わせとなるため、そのリスクを回避できる自重の矯正には優れたメリットがあります。
また、S.O.Tブロックを使用した自重矯正は、施術者による骨盤の押し込みに比べ、再現性のある繊細な矯正位置の調整が可能です。
骨盤の押し込みでは施術者の力加減や骨格に併せた体勢など様々な調整が求められますが、S.O.Tは筋力テスト(Arm Fossa Test)で反応を確認しながら左右のブロックの位置を調整するだけです。
患者の個体差、施術者の技術に依存しすぎないため、矯正の再現性が高くなります。
矯正位置については、筋力テストの結果を毎回確認し、より良く反応する位置を求めることで、ミリ(もしくは、ミリ未満)単位の繊細な位置調整が実現できます。
骨盤を一時的に動かすこと事態はさほど難しいことではありません。それよりも、動かした骨盤を維持させる方がよっぽど難しいです。
そこで、仙骨矯正では仙腸関節にある靭帯に対して、自重による負荷をかけ靭帯を伸縮させます。
靭帯は強固な部位であり歩行能力と密接な関係があるため、一度調整できれば50年、70年先だろうと維持できる(※)のです。
※歩行能力と仙腸関節の維持について
自然界では "歩行(移動)" ができなるなると食糧や安全の確保に窮してしまうことから、二足歩行に関連する仙腸関節を含めた骨盤の靭帯群は、身体の中でも優先的に保護され「衰えが遅い部類」となります。ただし、歩行の習慣が少なくなればなるほど、維持できる期間が性質上短くなります。
仙骨と脊椎、腸骨をつなぐ腸骨靭帯や大転子の傍にある仙棘靭帯はとくに強固で、とても一度で矯正できる代物ではありません。
そのため、一定の回数と期間をかけて矯正を行います。
なお、短期間の矯正や負荷を強くかける矯正は存在するのですが、身体への負担が大きいため実施しておりません。
・仙腸関節の靭帯を矯正し維持するには、6~8回の仙骨矯正が必要である
・仙骨矯正による身体への負担を軽減させるため、矯正間隔を3日以上空ける
※ 当院では、身体への負担を考慮し7日~14日の間隔としています。
※ 1、2回といった基準回数を守らず中途半端な矯正を行うと、いずれ歪みが再発(CAT1⇒CAT2→CAT3へ進行)します
慢性疲労や痛みを何年、何十年と抱えるなど、不調の度合いが深い方は矯正の影響が強くでやすい傾向にあります。
とくに、1回目から4回目の矯正の間は好転反応のリスクが高くなります。
ただ、期間中に身体が矯正に慣れていき蓄積した老廃物が吐き出されますので、ある期間を過ぎれば体調が反転いたします。
仙骨矯正では、筋力テスト(Arm Fossa Test)でチェックしながら、患者の身体にベストとなる矯正位置に調整していきます。
筋力テストによる仙骨の矯正位置の確認は、大きく筋肉骨格系と内臓不調系の2つです。
なお、前者の筋肉骨格系はCAT2寄り、後者の内臓不調系はCAT1寄りの矯正位置の調整となります。
両方を網羅した調整を行うことで、単なる筋骨格のバランスにとどまらず、循環系、神経系の器官に適した矯正位置にすることができます。
系統 | 内容 | タイプ |
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筋肉骨格 | 鼠径部(Inguinal Ligaments)の Fossa(窪み )と反射より、 仙腸関節のズレ具合を測る | CAT2 |
内臓不調 | 内蔵(viscera)の Fossa(窪み )とテストの反射より、 仙腸関節のズレ具合を測る。 | CAT1 |
S.O.Tブロックを骨盤(寛骨、仙骨、尾骨)の下に配置し、本人の自重で仙腸関節が矯正される位置を探します。
CAT2 を矯正の基準としますが、身体の歪みが進んでいる場合は、合わせてCAT3 を行うことも必要です。
姿勢矯正 | 備考 | |
CAT2 | 仰向け (face up) | ・3分間 × 6~8回(3~14日程度の間隔) ・ブロックの位置は動かさない ・仙骨矯正完了後に、何度矯正してもよい。 バランスの微調整や調子改善に使用できる。 |
CAT3 | うつ伏せ (face down) | ・3分間(インターバル 1分) × 回数制限なし ・1分毎に状態を確認し、必要があればブロックを動かす ・仙骨矯正完了後に、何度矯正してもよい。 バランスの微調整や調子改善に使用できる。 |
仙腸関節が矯正される位置は、筋力テスト(英名:Arm Fossa Test)や筋肉の反応を確認しつつ調整し、既定の時間経過後の状態をチェックします。
・基準矯正回数
カイロプラクティックのSOT基準に則り、
1~2週(又は4日~14日※)の間隔にて、最大6~8回ほど矯正を行います。
※矯正効果は、回数を重ねることに持続性が延びていくため、前半は矯正間隔を空けすぎないように注意すること!
・仙骨矯正の持続性
基準の矯正回数を満たせば、半永久的に維持が可能です。
※1 仙腸関節は歩行と密接に関係するため、将来的に寝たきりや重度の歩行障害等になった場合、矯正効果が維持できない可能性があります。
※2 女性の場合、出産時に骨盤が大きく緩むため、産後に再度の矯正が推奨されます。
日本で仙骨矯正の教本となる専門書と言えば、『仙後頭骨テクニック (Sacro Occipital Technic 1979)』です。
値段は何と4万円越えの高級本で、東京・神田のニッチな古書専門書街でやっと購入できるような代物です。
でも、よくよく考えてみてください。
1979年に出版された本を、未だに教科書として崇めている分野っておかしくありませんか。
もし、お医者さんが大学でそんな昔の本を使って医療を学んでいたとしたらゾッとします。
では、日本に代替となる専門書があるかと言われれば、現時点では存在しないと思います。どれも“専門”と呼べる水準になく、一般の新書レベルの内容です。
これでは、昔の本をそのまま使っている方がましで、ずっと日本のカイロプラクティック業界で重宝している理由でもあります。
また、なぜ最新版がないかというと、「誰も洋書の日本語訳をしないから」です。英語版のマニュアルは普通に流通していますが、日本語訳のマニュアルは乏しい。
簡単に取り寄せられるS.O.T の専門書(英語版)を紹介します。
お値段も5,000円程度(ドル為替による)と、専門書の価格としては標準的です。
英語版しかありませんが、日本で流通している旧書籍とは違い、S.O.Tと仙腸関節の関係性やカテゴリごとの身体のバランスの状態の見分け方が詳しく書かれています。