◇立川市の仙骨矯正の専門院◇
整体やまつばき
アクセス | バス停 金比羅橋下車 徒歩3分 |
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営業時間 | 9:30~22:00 定休(月/金・午前) 祝日は営業します。 |
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仙骨は動物にとって多様性の証(あかし)です。
進化の過程で仙骨をどの様に扱っていくかは動物によって方向性が異なり、人間のように重視して特化させた種もいれば、それほど重視せずに過ごした種もいます。
例えば、四足動物(犬や猫)に仙骨は存在しますが、仙骨で支える体重の比率は高くありません。一方で人間の仙骨は二足歩行に特化しており、上半身の体重、下肢からの衝撃をほぼ仙骨一点で支えるほど比率が高いです。
また、出産を重視する女性と活動を重視する男性等の性差、さらには、人種差、個人の得意不得意までを決定づける、根幹を成す骨となります。(人は生まれた瞬間から、与えられた身体として誰一人同じではないのです)
人間が二足歩行求めて仙骨を進化させた以上、日々の日常生活を健康的に過ごすために、仙骨の役割と特徴を知っておくことは必ずプラスとなります。
ただし、恐竜が1億6000万年栄えたように、生物の歴史から見ると仙骨を重視したことが必ずしも生物の存続に有利かは分かりません。
実際、出産の負担が大きい、必ずしも仙骨がベストの位置になるとは限らない(成長期)、二足歩行を起因とした健康障害のリスクなど、四足歩行に劣る部分が多いのも事実です。
それらのデメリットから目を逸らさずにいれば、今やるべき運動やメンテナンスを行うヒントとなるでしょう。
仙骨は本人の骨格に合わせて癒合する(成長期に形成される)完全オーダーメイドの骨であり、代替のきかない唯一無二の骨となります。
しかも、性別の差、骨格的な差、成長期の差が如実にあらわれるため、ある意味で生涯を通した本人の身体的な性能を決めてしまう“重要さ”を持ち合わせています。
仙骨(仙腸関節)の主な特徴と役割は以下のとおりです。
※表では、仙骨、仙腸関節のどちらに区分されるか表現しています。
特徴 | 仙骨 | 仙腸 関節 | |
---|---|---|---|
1 | 半永久に矯正位置が保たれる | - | ○ |
2 | ほぼ動かない関節だが、ある条件下で働く | - | ○ |
3 | ダンパー作用の役割を持つ関節である | - | ○ |
4 | 骨盤の中心に位置する | ○ | - |
5 | 人間の重心が存在する | ○ | - |
6 | 運動連鎖の起点となる | ○ | - |
互いに密接に関係している部位ですが、仙骨は骨であり、仙腸関節は関節であるため、「仙骨 ≠ 仙腸関節」となります。
なお、本章で「仙骨 (仙腸関節)」として解説している部分がありますが、仙腸関節の認知度がまだまだ低いための措置です。
仙骨(仙腸関節)の位置が生涯変わらず、半永的に維持される理由は以下の通りです。
仙骨が身体にとって良い位置であろうが、悪い位置であろうが、通常は(何らかの施術なしだと)一生付き合っていかなければなりません。
不安定な二足歩行の姿勢を保つには、脳が記憶する身体の最適な「バランス位置の情報」をもとに、仙腸関節を調整するプロセスが必要です。
軸となる「バランス位置の情報」がないと、様々な地形と本人の仙腸関節をマッチングさせることが難しくなり歩行どころか立位・座位ですらままなりません。
その脳が記録する「バランス位置の情報」は、随時記憶となっており、身体の状態や生活環境に合わせて常に更新をかけていますが、根本的な部分では変わることはありません。
なお、SOT(仙骨矯正)は、脳が記憶する「バランス位置の情報」を、仙腸関節を使って意図的に書き換えます。
脳は現在の状態を正しいと認知する傾向があり、書き換え前の記憶がだんだんと薄れていき、代わりに矯正後の情報が残り続けます。
“矯正の繰り返し”は脳の情報が上書きされるまで続け、その回数が6~8回となります。
仙腸関節は、一定の力を加え続けないとほぼ動かない強靭な関節であるため、ストレッチや運動など、本人が自力でできる通常の方法で位置を動かすことができません。
自力で動かせない以上、一度形成された仙骨の位置がそのままキープされるとも言えます。
(ただし、妊娠・出産で仙腸関節が女性ホルモンで緩む、骨盤の骨折を伴う怪我、寝たきりで仙腸関節が衰退するなど、仙腸関節に何らかの大きな影響がある場合は除きます。)
なお、一度SOTによる矯正をかけると、本人の歩行や立位・座位の繰り返しで少しずつ戻っていくまで、矯正効果が残り続けます。
「バランス位置の情報」が上書きされるにつれ、キープできる期間が延びていきます。
<キープできる期間の目安>
1回目:1~2週間(約5~10日)
2回目:3週間(約20日)
3回目:3ヶ月(約90日)
4回目:6ヶ月(約180日)
5回目:数年以上
6~8回目:半永久的(当院では8回で対応)
男性より女性の方が可動域が大きいが、どちらにせよ1.6mm 以下の範囲でしか動かないといわれています。
また、可動域が小さすぎるため、仙腸関節の可動性を画像(MRI、X線、CT画像等)で確認することは困難です。
しかし、関節内の真空現象が画像より確認できることから、仙腸関節が常に動いている証拠だとされています。
仙腸関節には、負荷を吸収しながら下肢にゆっくり伝達するダンパー作用(※)があり、以下の一連の動作をします。
<仙腸関節のダンパー作用の流れ>
① | 衝撃が加わった瞬間に仙腸関節がロックする |
---|---|
② | 後方の仙腸靭帯で衝撃を緩和しながら受け止る |
③ | 徐々にロックした関節が動き出す |
仙腸関節のダンパー作用により、急に止まる、急に動く、ジャンプする、着地するとった負担の大きい動作をしても、衝撃をゆっくりに吸収し、靭帯を損傷することなく次の動作へスムーズに移れます。
二足歩行のロボットがジャンプした後に転んでしまうのは、動物ほど機敏なダンパー作用が行えないからです。
それほど、仙腸関節の機微な動きを人工的に再現することは難しいです。
なお、腸骨と仙骨のつなぎ目の均衡が崩れていると、仙腸関節のダンパー作用が正しく機能しません。
歩行等の衝撃がもろに股関節や腰椎、さらには頚椎までも緩和されずに伝わりますので、日々の繰り返しで負担が蓄積されれば、痛みの発生リスクは計り知れません。
※ダンパー作用とは?
自動車や飛行機は急激な衝撃に備えるために、ダンパー(油圧式負荷吸収装置)と呼ばれる緩衝装置を用いられています。
注射器のように押すときも引くときもゆっくりと動く作用です。
バネだけだと状態が何度も激しく上下して危険ですが、ダンバーがあれば安全になります。
また、性別差のある骨であり、女性と男性で形状が異なります。
女性の仙骨前面にある第1~3仙椎は比較的まっすぐですが、第4・5仙椎では湾曲が急になっています。
男性は滑らかに湾曲しており第1仙椎(腰椎とのつなぎ)は女性に比べて大きいです。骨盤の性差に一役買っているのが仙骨です。
それらの特徴から、仙骨と腸骨とをつなぐ仙腸関節が骨盤矯正で重要となります。
身体を後ろに反る動作の順序は、①頭、②頚椎、③胸、④腰と順々に流れるように上から倒していきます。
初動で首を前に倒すと上手く反ることができません。それは運動連鎖が関係しているからです。
運動連鎖では、ほぼすべての動作で骨盤(仙骨)を介します。
とくに物を取るために屈む動作や背筋を伸ばす動作、階段を上るために足を上げ下げする動作では仙腸関節が中継点となり連鎖します。
仙腸関節に歪みがあると運動連鎖に誤差が生まれ、頚椎、胸椎や腰椎から股関節といったあらゆる部位に負担がかかります。痛みを生み出す要因となるのです。
身体のある部位で起こった動きが他の部位に連動して広がること。連鎖によりムチのような速度の加速やエネルギー効率のよい動きが行え、一つの関節にかかる負担を軽減できる利点がある。