◇立川市の仙骨矯正の専門院◇

整体やまつばき

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仙腸関節痛(仙骨痛)の論説

"腰痛への"問題提起と仙骨痛の事例

1.はじめに

"腰痛"は温度、湿度の高低や季節、性差、体格、職業を問わず、分布している。
それに伴い、腰痛改善の手法や治療法への需要がますます強まっており、その供給として、インターネット、TV、書籍等によるメディアが"腰痛"についての対処法を積極的に取り上げている現状がある。
 

しかし、"腰痛"を広義に捉え過ぎるあまり、実際に症状がでている部位が仙骨周辺にもかかわらず、腰痛と混合するという乖離が発生している。
(後述、『1.問題提起 (1) 腰痛と仙骨痛の混同について』参照)
 

また、緊急性が高くない限り外科手術の前に、まずは保存療法が治療法として提示されるべきだが、それが不十分なまま外科手術の選択をせまるという対応が取られている。
(後述、『1.問題提起 (2) 保存療法の不明確さ』参照)
 

このままでは、腰痛と仙骨痛の混同が解消されない、保存療法の信頼性が下がるといった懸念がある。
そのため、近年の発生傾向や事例等について取り上げるとともに、当院の対応についてとりまとめることとした。


2、問題提起

(1) 腰痛と仙骨痛の混同について

"腰痛"という言葉が示す通り「腰椎周辺の痛み」を主に意味する言葉のはずだが、実際は骨盤周辺から仙腸関節、坐骨神経、大腿部(太もも)までの痛みを総称して使用される場合がある。

とくに、仙腸関節の痛み(仙骨の痛み)の認知度の低さによる腰痛との混同は根強い。骨盤に仙骨という骨があり、仙骨と腸骨をつなぐ仙腸関節が存在することを患者が知らなければ、痛みの説明を第三者にできないことからも、この問題の深さがある。

その他の弊害として、腰痛を改善する治療法やトレーニング法を患者がインターネットやテレビ、書籍で検索しても、提供者との認識が合わずミスマッチが起きやすい。

例えば、仙骨痛の患者が「腰痛改善 体操」というキーワードを元に検索し、ある腰痛体操にたどり着いたとしよう。もしその体操がヘルニアの患者に対して臨床実験したものならば、仙骨痛の患者を対象としていないため、効果の有無は未知数である。

 

(2) 保存療法の不明確さ

医療機関の診断で保存療法(※)が選択された場合、治療に向けた行動の主体は医療者から患者に移るため、患者自身が主体的に治療方針を吟味する必要がでてくる。

なお、患者側が吟味の情報ソースとするものは、医療者からのアドバイスやインターネットによる情報がほとんどであるが、どちらも一貫性に乏しく、更に不安を抱えてしまう原因となっている。

不安は取り組みへの意識を低下させ、例え有効な取り組みをしていたとしても十分に効果を発揮できないことが予想される。

例えば、仙骨痛、腰痛とも腰周辺の筋肉を付けることは有効だが、筋肉トレーニングの方法は多岐にわたり年齢、性別、現在の筋肉の状態を考慮する必要がある。そのため、「筋肉を付けろ」「腹筋をしろ」という曖昧なアドバイスでは、トレーニング方法やフォームに言及しておらず非効率となる。とくに、筋力トレーニングは鍛えられる筋肉や変化があらわれる期間を考慮せず無計画に続けられるものではない。

※保存療法
患部を"安静"にすることだけでなく、運動やダイエット、食事改善から整体まで手術を伴わない療法を広義に含む。

 

3.仙腸関節の痛みの症状事例

 

20代 産後の女性
<当院が介入するまでの経過>
1人目の産後の骨盤矯正を希望。腰痛だけでなく、産後に症状が悪化した頭痛、肩こりの改善を訴える。全身の硬さとともに、いかり肩あり。。
<当院の対応>
仙骨矯正のみの仙腸関節痛への対処に限界を感じた事案。産後の骨盤矯正と仙骨矯正により、身体の中心線は整ったが、訴える腰痛は8回目まで変わらず。当時はまだでん部の施術を重視していなかったが、後の原形となる下肢への施術を開始する。9回目に改善の兆しあり。2人目の産後骨盤矯正時に腰痛の訴えなし。

 

30代 産後の女性
<当院が介入するまでの経過>
産前より首、肩の痛みがあったが、出産後に腰痛を合わせて発症。医療機関を受診し「初期ヘルニアの疑いあり」と診断あり。妊娠、出産後に起きやすい体重増加はなし。出産後に骨盤ベルトで腰部を固定し保護していたが、とくに改善の気配なし。産後の骨盤矯正が腰の痛みに有効だと考え、当院へ施術を依頼。
<当院の対応>
身体の中心線に歪みあり。腰痛とのことだが、痛みはでん部から大腿部までの訴えあり。当時はまだ仙腸関節の痛みという概念に乏しかったため、産後の腰痛として仙骨矯正及び、骨盤矯正、腰痛への施術を開始。初回より3回目の矯正まで大きな変化なし。途中、尾骨周辺の痛みと考え、施術方針を考慮。4回目より痛みが改善。8回目には痛みの大部分が緩和。ただし、当時はでん部、下肢への施術を重視していなかったため、仙骨矯正と本人の運動療法(スクワット等)が主にプラスになったと判断。なお、2人目の産後骨盤矯正時に腰痛の訴えなし。

 

70代 女性
<当院が介入するまでの経過>
仙腸関節の痛みを発症してから2ヶ月間続く。合わせて右部下肢の痺れ、右股関節の痛みを併発。過去に腰痛の経験なし。医療機関
は保存療法の方針とのこと。仙骨矯正による改善をもとめ、来院。。
<当院の対応>
既に仙腸関節痛を十数件扱っていたこともあり、加齢による筋力の低下や姿勢を維持する力をチェック。60代後半程度の状態であり、仙骨矯正の条件を満たせていると判断した。3回目の矯正より、痺れ、痛みに改善改善の兆しあり。ただし、新たに逆足である左部下肢の痺れと股関節の痛みの発症あり。経験上、同じ症例あり。どちらかの足に股関節痛がある場合は、痛みに関係なく早い段階から股関節操体を取り入れ、後のリスクに対応すること。7回目にて緩和状態に症状が安定。

 

80代 女性
<当院が介入するまでの経過>
座位、歩行ともに困難になるほどの痛みを仙腸関節付近に感じ来院。腰痛を過去に繰り返していたが、ここ数カ月で今まで感じていなかった仙腸関節への痛みが顕著になる。腰部への手術歴なし。過去に大病の経験あり。骨は医療機関の検査で及第点。筋肉は下肢が低下、とくにでん部の筋肉に。
<当院の対応>
仙腸関節痛と仙骨矯正の年齢のボーダーライン指標となりえる事案。仙骨矯正を1回実施。通院が負担となるという理由でその後の来院なし。加齢によるでん部の筋肉が衰えてしまい、もともと歩行が困難である場合、仙骨矯正による改善は難しいと考えられる。一度加齢と合わせて衰えてしまった仙骨と腸骨をつなぐ仙腸靭帯やでん部周囲の筋肉が再び発達する可能性は低いからだ。もし腰痛等で動きが制限されてしまったとしても、筋力、靭帯を維持するリハビリは必須である。きれい事はなく、高齢で著しく低下した筋肉、靭帯の戻りは期待できない。

 

4.仙腸関節の痛みと仙骨矯正への所見

仙骨矯正はカイロプラクティックのS.O.T(Sacrum Occiput Technique:仙骨後頭骨テクニック)を意味し、仙骨から後頭骨までにある、頸椎、脊椎、腰椎から肋骨までの骨格から、内臓、神経、血管の負担まで調整するテクニックである。
それに加え、仙腸関節の矯正を行うテクニックであることから、同時に仙腸関節の痛みに対して応用が可能である。

ただし、仙腸関節への負担が100%仙腸関節の痛みにつながっているとは考えられず、仙骨矯正は数ある対処法の内の一つでしかない。
仙骨矯正により仙腸関節の痛みが必ず緩和されるという考え方は誤りである。

それらを踏まえた上で、仙腸関節の痛みと仙骨矯正の所見を述べる。

 

(1) 仙腸関節の痛み

・原因特定の難しさ
仙腸関節の痛みの原因はまだ解明されていない分野であり、画像や触診を含めた検診においても、一見何も障害が起きていないように見えることはざらにある。
これは、仙腸関節が1.6mm 以下の範囲でしか動かなく可動域が小さすぎるため、影響の有無が分かりにくいことも一因にある。実際、仙腸関節は可動域を大きくするというより、ダンパー作用(※)を効率的に行わせるが大事なのである。

また、二足歩行が人間特有の行為である限り、他の動物では臨床実験が難しい分野である。そのため、"筋肉の硬さの程度" や"仙腸関節への負担"といった疑わしい要素と仙腸関節痛の因果関係に一定の法則を見つけ、現場に反映していくしかない。

※ダンパー作用
自動車や飛行機には急激な衝撃を抑えるために、ダンパー(油圧式負荷吸収装置)と呼ばれる緩衝装置が負担がかかる部分に用いられている。注射器のように押すときも引くときもゆっくりと動く作用であり、衝撃をゆっくりと吸収するために必要。

 

(2) 仙骨矯正の利用法

S.O.T(Sacrum Occiput Technique:仙骨後頭骨テクニック)


・仙骨矯正 カテゴリⅡ(S.O.T Category Two)


・仙骨矯正 カテゴリⅢ(Category Three)

 

 

 

仙骨痛(仙腸関節痛)の判定例

仙骨痛(仙腸関節痛)は他の症状と重複しやすい傾向がある。
首や肩への負担、股関節、膝の不調といった症状がだんだんと積み重なっていき、中心部(重心)の仙骨まで影響をあたえていることが考えられるため、首から足の先までの疑わしい要因一つ一つに対して対処していく必要がある。

しかし、患者の疑わしい箇所の全てに対処していくことは、時間的制約や施術者側の労力的に厳しいものがある。施術者側は患者の状態を向上させることに尽力しなければならないが、同時に労働力の分配・線引きを明確にしなければならない。


対処すべき要因と時間的、労力的制約を両立させる方法として、"疑わしい要因" に優先順位を付け、改善確率が高いものと確率が低いものを取捨選択する必要があると考えている。

なお、基本的に要因は「大は小を兼ねる」ものであり、大きな要因を改善できれば同時に小さな要因を解消できる性質がある。

その大きな要因を見極め精度を高めるために、経過による変化、他の患者との比較といった臨床を繰り返し、自分の判断根拠の整合性や矛盾を論理的に振り返り評価するべきなのである。

 

  1回目 2回目 3回目
見込み 結果 見込み 結果 見込み 結果
要因A 大(60%)   大(60%) 大+(60%)
要因B 小(20%) 小+(40%)   小(20%)
要員C 小(20%) 小(20%) 小+(40%)

 

判定事例

・経過による差異

身身体は骨格軸(背骨、骨盤、仙骨等)によって影響を受け、暗黙的に筋肉から神経、血管まで自己で調整(※)する。骨格軸の矯正によ変化を確認し、想定した結果との差異を検証する。


※自己の調整
地形・天候等の環境や食事、運動等の影響を受け、血液からホルモンの分泌、筋肉・脂肪の量まで自動で調整。

・患者間による差異

筋力不足を仙腸関節痛の理由とすることが多いが、実際は30代の女性と70代で結果が逆転する場合がある。その矛盾を説明するには、臨床実験を重ね、様々な患者間の "共通" と "例外" を整理し検証していく必要がある。

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